需要が高まっている、徘徊防止用の鍵
近年、少子高齢化やお年寄りの介護問題への対応の重要性はますます高まっています。
認知症のお年寄りを介護している方にとって、知らない間に突然お年寄りが家から外に出てしまい、あちこちを歩き回る「徘徊」は、そもそも非常に心配であり不安がつのる大きな要因でもあります。
この徘徊を事前に抑制する対策として、現在、「徘徊防止用の鍵を設置してほしい」というご家族が増えて来ているのを皆さんはご存知でしょうか。
徘徊は、ただ外を歩き回るだけにとどまらない事態です。まったくお年寄りご本人には土地勘のない遠い場所にまで移動してしまったり、ともすればその際に運悪く交通事故に遭ってしまう可能性すら存在します。それを何とか防止したいという願いは、いわばご家族の普遍的な感情であるわけです。
そんな想いのもと需要が高まりつつある徘徊防止用の鍵、まず代表的なものをひとつここにご紹介します。
ドアの内側にある施錠用のつまみ(サムターン)がありますよね。あのつまみを自由に取り外すことが可能な鍵が今、注目を浴びています。
これは玄関や勝手口といったあらゆるドアに取り付けができ、つまみを事前に取り外しておくことで、お年寄りが知らないうちに鍵をあけて外に出て行くことを防止します。
この徘徊防止用の鍵は連絡当日に取り付けが可能ですから、お年寄りの介護をなさっておられるご家族は是非とも一度、導入をご検討してみてください。
内側から鍵をかけて徘徊防止
徘徊防止用の鍵は多くのメーカーから様々なものが販売されています。
たとえば、スイス発祥であるカバ(KABA)社の「セーフティサムターン」は、特にその高い品質や機能が評価されています。通常の扉はもちろん、引き戸やサッシといったあらゆるドアに設置することが可能です。
通常時は普通のサムターンが付いた鍵として使用できるのですが、「外出モード」にすると、サムターンが空回りして室内からは開錠することが出来なくなり、認知症のお年寄りが不意に外出してしまう行動を防ぎます。
もちろん、通常モードに切り替えれば、自在な外出が可能であり、臨機応変の対応に強い仕様となっています。
また、家研販売の「両面安心錠」も徘徊防止用の鍵として高評価を得ています。こちらは業界初となる両面シリンダーと着脱可能なサムターン付属が特徴的な商品で、室内外から同一の鍵による施錠・開錠が可能です。
特に注目したいのはやはり室内側で、サムターンを取り外すと、鍵なしでは中から外出することが出来なくなります。さらに、この取り外したサムターンの内側部分には、ロックの解除が可能なキーが搭載されていて、夜に同室で介護している際、お年寄りの急なトイレなどにも速やかな対処ができて非常に便利です。更には暗い中でもサムターンの着脱がしっかりと行えるように、目印として見えやすい畜光材が使用されているのも好評です。
徘徊防止の鍵のメリット
家族が目を離したすきに、認知症の方が一人で外出してしまい事故に遭われた。——最近こういう痛ましいニュースを、見聞きすることが増えて参りました。
現実問題として、ご家族の方が認知症の方から1日中、目を離さないようにするというのは無理なことです。介護疲れで共倒れしないためにも玄関、勝手口、窓などの出入り口に、内側からは自由に開けられないよう徘徊防止の鍵を付け、一人で出て行くことを防ぐことが、ゆとりを持って介護するためには必要です。ご家族が気持ちにゆとりを持つことは、介護される認知症の方の幸せにつながります。
玄関・勝手口対策としては、上記でも紹介したように、ドアの室内側に付いているツマミ(サムターン)を取り外せるタイプの鍵への交換が有効です。
補助錠として追加しても良いでしょう。こちらはサムターン回しという空き巣の被害を防ぐ点でも、優れています。
簡単に外へ出られてしまう窓への徘徊防止対策としては、鍵付きのクレセント錠(窓の鍵)に換えることがお勧めです。こちらも鍵の周辺のガラスを割って侵入する手口の空き巣に対し、防犯効果を発揮してくれます。
認知症の方の数が増えるにつれ、徘徊対策のための鍵も種類が多くなって来ました。ベストな鍵を選ぶためにも、ご検討の際はぜひ私たちにご相談ください。すぐに対応いたします。